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海外のベストレビューを翻訳する -『魔法少女まどか☆マギカ』

各アニメの海外で最も支持されているレビューを翻訳する。
原文はコチラ。(MyAnimeListより)


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Jul 23, 2013
12 of 12 episodes seen
Overall Rating: 10
1440 people found this review helpful

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傑作になるために必要なものは何だろうか。『魔法少女まどか☆マギカ』を見たら、あなたはその質問の答えを見つけることができるだろう。

レビューを始める前に断っておくと、私は当初この作品にはあまり期待していなかった。そもそも魔法少女というジャンルに興味を持ったことも無かったので、この作品を見ようとも思っていなかったのだ。しかしある日、とある友人がこの作品を見るように薦めてきた。私は彼が冗談を言ってるのだと思いそれを聞き流した。彼がかつて私に薦めた作品は『未来日記』『デスノート』『サイコパス』といった作品だったのだ。その1か月後、再び友人の強い主張があり、私は重い腰を上げて第1話を見ることにした。丁度良いと思い妹を誘い、2人で視聴を始めた。

先入観を投げ捨て、私は静かに座って最初のエピソードを見た。奇妙な面白さに惹かれ、気づけば第2話、第3話と続けて見ていた。そして第3話が終わった後、私は完全にこの作品の虜になった。そして最終話を見終えた時には、ただただ圧倒されていた。Gen Urobuchi は再びやってくれたのだ。

Story:
主人公 Kaname Madoka はどこにでもいる普通の中学2年生。彼女はとても恥ずかしがり屋だが、家族や友人に愛されている幸せな少女だった。しかし彼女の人生は、謎の黒髪少女に追われている Kyuubei という猫のような生物を救出することで、劇的な変化を遂げていく。Kyuubei は助けられたお礼にとある取引を提案する。それは『何でも1つだけ願いを叶える。しかし代償に魔法少女になってもらう』というものだった。

ネタバレを考慮すると、ストーリーはこれ以上言及することができない。しかしながら、私はこの作品が典型的な魔法少女モノではないことを主張しておかなければならない。これは決して少女向けのアニメではない、非常にダークな物語であるのだ。

真のプロットが明らかになる瞬間は、ひとえに見事で素晴らしい。高まる緊張、重くなる雰囲気、捻じれていく物語。私達はたとえ一時でも気を抜くことができない。

Characters:
この作品に登場するメインキャラクターは、皆可愛らしい少女達だ。しかし彼女たちはストーリーを通して、私達が予想もしない方向へ変じていく。そして私たちは彼女らの過去を知ることで、彼女らの本心を、行動原理を、様々なことを理解することになる。

Art & Sound:
いつも通りのシャフトによって、非常に独特で奇妙なアニメーションが描かれている。キャラクターかなりシンプルに描かれるが、アクションシーンの滑らかな作画は見事である。どこか未来的な舞台も魅力的で、自然の木々と単色の建物のコントラストは非常にすっきりとしている。一方、魔女の領域の混沌とした描写が多くの話題を呼んだことは記憶に新しい。魔女によってそれぞれ異なる世界を持っているので説明することは難しいが、それが魅力的であることは間違いない。

OP曲『Connect』は最初は気づくことができないが、作品のとあるテーマと完璧に適合している。そしてED曲『Magia』は作品の仄暗い性質を如実に表した名曲である。

Overall:
魔法少女まどか☆マギカ』は私が今まで見た中でも最高の作品である。制作陣がこの作品を典型的な魔法少女モノだと思わせた手法はただただ鮮やかであった。キャラクター、作画、音楽はどれも私達を惹きつけるが、やはりこの作品の最大の魅力は間違いなくそのプロットにある。紆余曲折する物語は私達の心を砕き、癒し、砕き、癒し…そして素晴らしい結末に収束してゆくのだ。

PS:表紙で本を判断するのはやめよう!



所感:やや短いですが、他のレビューもほぼ同じ内容なので今回は1本です。やはりこういうプロット重視の作品になるとネタバレ考慮でレビュアー様の踏み込んだ感想が聞けなくなってしまうのが少々残念ですね。次は劇場版:叛逆の方を翻訳します。

海外のベストレビューを翻訳する -『魔法少女まどか☆マギカ:叛逆の物語』

 


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