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海外のベストレビューを翻訳する -『とらドラ!』

各アニメの海外で最も支持されているレビューを翻訳する。
今回は短めのレビューだったため、2本立てとなっています。

原文はコチラコチラ。(MyAnimeListより)


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Apr 11, 2013
25 of 25 episodes seen
Overall Rating: 10
995 people found this review helpful


私は普段『Soul Eater』『Cowboy Bebop』のようなアクション系のアニメを好んで見ていて、このような青春ラブコメ作品にはあまり知識が無い。こういうジャンルの作品を見るのはこれが3度目であるが、私は本当に『とらドラ!』が好きになってしまった。

第1話を見て興味を惹かれ、第2話でハマり、全25話を見終えるまでぶっ続けで視聴してしまった。途中で止めることができなかった。エピソードが終わるたびに次のエピソードが気になってしまい、それは最終話も同様であった。最終回には満足したが、それでもやはり続きがもっと欲しいと思った。この作品の何が私をこれほど惹きつけたのか。しばらく考えて思いついた答えは『登場人物とストーリーライン』であった。

とらドラ 感想


キャラクターは間違いなくこの作品の素晴らしさに貢献している。各キャラは個性が溢れていてユニークで、それでいて現実的で真実味がある。『とらドラ』には完璧に優れたキャラクターは存在せず、また高慢に威張るような明確な悪役というのも存在しない。時折 tsundere なキャラクターがそのような行動をとることはあるが。これらの事実は、全てのメインキャラクターが自らの弱い部分や、不安定な瞬間を曝け出してくれることで成り立っている。

この作品の最も重要な部分は『多様なキャラクター達が交流の中で織り成していく相互作用』『成長と共に徐々に変化していく彼らの関係』にある。

続いてはストーリーについて。私があまりラブコメ作品を見ない理由は主に、それらの多くのストーリーが陳腐であり展開が予測可能なことにあった。また非現実的な展開が多いことや、自己中心的な悪役が何の考えも無しに主人公達の仲を引き裂こうとする展開も好きではなかった。

しかし『とらドラ』に関してはそんな陳腐なことは起こらない。全てのキャラクターは確固たる自分を持っていて、彼らの行動には強い意思がある。そんな彼らの群像劇は一瞬でも目を離せない。

音楽も『とらドラ』をより素晴らしいものにしている。重要なシーンでここぞとばかりに使われるBGMは鳥肌を引き起こし、涙腺を響かせる。それは何度見ても色褪せることはない。私はこれまでにアニメ以外にも様々な作品を見てきたが、まさかフィクションのキャラクター達にここまで感情を揺さぶられることになるとは夢にも思わなかった。

とらドラ 感想


私はこの作品を見終えた翌日、このレビューを書くために再び最初から視聴しなおしたのだが、やはり初見時にはいくつかの重要なことを見逃していたようだった。一度の視聴で全ての魅力を捉えきれないということが、この作品のストーリーにおける唯一の欠点かもしれない。ただ私としては、一度の視聴で容易に理解できてしまうストーリーより、こういう視聴者の考察を促すようなストーリーの方が好ましいと感じる。

とらドラ』はラブコメ好きだけではなく、あらゆる人に薦めるべき作品である。普段このような作品に触れない私のような男さえも、ここまで熱中してしまったのだから。




Feb 9, 2015
25 of 25 episodes seen
Overall Rating: 7
364 people found this review helpful


私はこの作品のストーリーを、大まかに4つに区切ろうと思う。この作品を見ている間、4回の雰囲気の変化があったのだ。

1st time (1-2話):私は『とらドラ』を初めて見たとき、ライトなコメディ作品のように感じた。複雑なストーリーは無いが、微笑みをもたらしてくれるような作品だと思ったのだ。この区間は春の季節のように期待に満ちたものだった。

2st time (3-14話):少しずつ興味が薄れてきて、若干の退屈を覚えながら視聴していた。ただ私はこの作品を完走することを決めていた。それはひとえに Ami Kawashima に強い興味を抱いたからである。この区間はうだるように熱い夏のようであった。

3rd time (15-24話):ストーリー展開に私の感情は若干不機嫌になったが、それぞれの関係は複雑に絡まっていき、正に作品の”核”と言ってもいいような重厚な区間であった。それは花々が落ちゆく秋の季節のようであったが、しかし美しい景色を為していた。

4th time (最終話):なんてこった、と頭を抱えてしまった。エンディングは些か期待外れなあっけないものであった。それは冬のように寒々した感情を私にもたらした。

以上が私の個人的なストーリーの感想である。

作画と音楽に関しては特に言及することはないが、どれも十分に良いものであった。個人的に2クール目のOPはとても気に入った。

キャラクター造形は見た目も内面もユニークで本当に素晴らしかった。これはサブキャラクターにもいえる。私の推しキャラクターは "Amin" で、彼女の容姿、性格、反応、大人ぶろうとするところ、全てが本当に愛らしかった。

とらドラ 感想


結論。いくらかの間は退屈で、最終回は拍子抜けしたが、それもやはり15話以降のストーリー展開は素晴らしく満足のいくものであった。私はこの作品を7/10点と評したい。


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