【おすすめ】マイナー名作アニメ10作品を厳選・紹介する。
こういう記事を書きたいなあと思ってメモ帳にちまちま書き溜めていたものがやっと完成しました。当初はランキング形式にしようと思ったのですが、正直どれも本当に面白い作品なので一番なんて決められるはずもなく、こういった形で紹介するに至った次第です。
タイトルにはマイナー作品と銘打ってありますが、流石にマニアックすぎてもアレだと思ったので、割りと万人受けしそうで比較的マイナーだと思われる10作品を厳選しました。
「”」マークは引用文です。それではどうぞ。
スポンサーリンク
うさぎドロップ
「まわりを見渡せば、世界は愛で溢れてる―――」
不器用な独身男"大吉"と、しっかり者の少女"りん"との共同生活を描く作品。ほのぼの日常モノというよりかは「慣れない子育て奮戦記」といったほうが正しいかもしれない。「ばらかもん」とか好きな人は絶対ハマると思います。
親子の機微が丁寧に描かれており、淡い色調の画面もとても落ち着きます。当方りんちゃんにつられて視聴した口ですが、仕事に子育てと大変な生活のなか頑張る大吉の姿が最高に格好良くて・・・。
子育てと言いますが波乱万丈的ドキュメンタリーではまったく無くて、見る人の心を暖かくするハートフルアニメのような感じです。
好きなシーンの1つです。和みます。
自身が子供好きなこともあり子育ての苦労とともに楽しみも発見していく大吉の姿に共感していました。
「子育てをメインテーマにした、こんな優しいアニメもあるんですよ」
そう申したいです。
N・H・Kにようこそ!
「さぁ、全力疾走で。甘くてイタい青春を。後ろ向きに駆け抜けろ!」
無職22歳のダメ男が主人公の作品。
(N・H・Kは「日本引きこもり協会」の略で日本放送協会とは全く関係ありません)
この主人公が不思議美少女・岬ちゃんから謎の社会復帰カウンセリングを受けつつ、メイド喫茶で悶絶したり、ネトゲ廃人寸前になったりと七転八倒するお話です。
一見、引きこもりを取り巻くネガティブギャグストーリーのように思えるのですが、見ていくうちに、その実ごく普通の青年の青春を描いた成長物語なんだと気づかされます。「幸せ」とは、「生きる意味」とは何か。色々と考えさせられる作品です。
そしてこの作品のヒロイン、岬ちゃんが滅茶苦茶可愛いんです。「岬ちゃんマジ天使」なんてコメントが多数見受けられますが、実際それほどヒロインに感情移入してしまいます。気をつけましょう。
岬ちゃんを待ち続けるオタクが後を絶たないとかなんとか。
一人の引きこもりを中心に物語は進んでいきますが、登場人物は皆、自分の置かれた境遇に悩み、あがき、苦しんでます。
人生の落とし穴なんてそこかしこに転がってるし、結局は自分の気持ちの持ちようなんだけど、支え合える人は必要かなと思わせられます。作画はアレですが独創的な作品としておすすめです。
四畳半神話体系
「京都を舞台にした平行世界で繰り広げられる、不毛と愚行の青春奇譚」
京都の大学に通う、誇り高き三回生の「私」が主人公の作品。
薔薇色のキャンパスライフを夢見て何度も何度も大学生活を繰り返し、辿り着いた答えとは。平行世界を幾度も巻き戻しながら、最後の2話でそれらを見事に束ねきった傑作です。
この作品、とにかく主人公が喋ります。
「東に恋する乙女がいれば「あんな変態やめろ」と言い、西に片想いに悩む男がいれば「無駄なことはやめておけ」と助言する。南で恋の火花が散りかけていればすぐさま水をかけてやり、北では常に恋愛無用論を説いた。」
こういうなんともいえない珍妙な言い回しが延々と続きます。テンポのいい早口セリフがこのアニメの魅力の一つですね。とにかく1話を見て面白いと思ったら一気に最終話まで突っ走ってほしいです。ラストシーンの爽快感は筆舌に尽くしがたい。
猫ラーメンを食べる明石さんと「私」。大好きなシーンです。
「なにげない大学生活こそがバラ色の大学生活だ」
良質な青春小説の読後感にも似た後味が非常に爽やかで、アニメ的文法の枠に捕らわれていない画面の作りと相まって、多くの人に勧められる作品となっている。
イヴの時間
「未来、たぶん日本。アンドロイドが実用化されて間もない時代―――」
人間とほとんど同じ感情と知能を持つアンドロイドと、人間の微妙な関係を、絶妙なボケとツッコミで描いた近未来SFモノの劇場作品。
独特な台詞回しのテンポや間の取り方、従来のアニメ作品とは一風変わった映像の工夫が面白く1話を見終わったときには既にこの作品の虜になってしまったのを覚えています。もうなんというか素晴らしい作品です。最終回ではボロボロ泣きました。
悲しさのあまり泣いてしまう系ではないです。幸せな涙です。
ヒロインのサミィちゃんが可愛いです。アンドロイドですよ、この子。
とくに派手な描写があるわけではなく、どちらかと言うと淡々とした物語なのですが、テーマがしっかりとしていて、伝わってくるものが多い作品だったと思います。
これからも人間は家電とのつながりが深くなっていくと思います。
我々の生活に無くてはならない存在の家電を「道具」ではなく、大切な「仲間」「家族」と思うときっと家電に感情があったとしたら喜ぶのではないだろうか?
そんなことを考えてしまいました。
ピンポン
『この星の一等賞になりたいの、卓球で俺は!』
卓球で頂点を目指す少年たちの青春群像劇。胸と涙腺を熱くする紛うことなき傑作です。
この作品、映像がまた素晴らしく、この独特な絵柄で見てる人間の目を思いっきり持っていく様なキれた演出をばんばん叩き込んできます。絵柄に抵抗が無かったら、いや多少あっても是非見て欲しい。多分すぐ慣れます。
「スマイル」とそのコーチ。この2人本当に好きです。
キャラクター一人一人の描写がとても丁寧。
そのお陰で全員にどっぷり感情移入でき、画面の中のキャラ達と共に一喜一憂してしまいます。
また、物語中では各人の挫折や抑圧、驕りといった負の面も描かれます。
しかし彼らは皆、最後には心からの笑顔を見せてくれる。それが非常に清々しい余韻を残してくれるのです。
とにかく視聴者の感情を揺さぶりまくる作品です。
スポンサーリンク
たまこラブストーリー
「近くて遠い、ふたりの恋」
初恋のときめきや戸惑いを緻密に描いた名作。
恋愛モノでこの作品の右に出るものが果たしてあるだろうか。
とにかくヒロインが可愛くて可愛くて、一挙一動に胸が熱くなる始末。この作品で初めて「キュンキュンする」という感情を味わいました。胸キュン。見ると温かくて幸せな気分になる、そんな作品です。
この作品は「たまこマーケット」の続編になってて、もし興味があったら是非とも事前に見てほしいです。本作の面白さが10倍くらいになること請け合いです。
京アニの描く女の子のスタンダードな可愛さが好きです。
内容はタイトルそのまんまラブストーリーなのですが、告白シーンをメインにせず、登場人物たちの心の動きを丁寧に描いており、見ていると心当たりがあるような行動や言動がたびたび出てきて終始ニヤニヤしっぱなしでした。
高校時代に甘酸っぱい想いでがある方もそうでない方も是非見てほしい青春映画の傑作です!
スペース☆ダンディ
「“研ぎ澄まされた適当”をやぶれかぶれに描くSFスペースコメディ!」
主人公ダンディの冒険奇譚。
1話ごとにスタッフが違うというオムニパス形式をとった作品。それぞれの個性豊かなアニメーション作品が見られて、とにかく楽しい。どこかのサイトで「アニメーションの闇鍋」と評されていましたが良い得て妙です。
ただ作品の性質上、話数によって当たり外れはあると思います。因みに僕のオススメは 5/13/18/20/21話。1話1話で話が繋がってるわけではないのでどこから見ても大丈夫です。まあそうはいっても、なんだかんだ全話通して面白いので是非見てみてください。最高の1話に出会えるかも?
21話に登場する惑星の神様。作中でも一二を争うレベルの可愛さです。
「スペースダンディは宇宙のダンディである。未登録の宇宙人を探す宇宙人ハンターをしています。そんなダンディを追い回すゲル博士たち一行が居る。」
もうこれだけ知ってたら十分。特になんにも深く考える必要はありません。伏線も深いメッセージ性もたぶんありません。ただただ観ていて楽しいだけのアニメ。でもそれがアニメってもんじゃんよ?
有頂天家族
「面白きことは良きことなり!」
阿呆な狸・天狗・人間たちが京都で織り成す、赤裸々な家族愛物語。原作は先ほど紹介した「四畳半」と同じ作者さんのものです。雰囲気というか空気感だけ切り取っても高評価をつけたくなる作品です。
序盤はゆるやかな導入、といった具合ですが、後半からの盛り上がりこそが面白い。家族愛というテーマも一貫しており、視聴していて、ぶれないくて見やすいです。
そして何より、狸が可愛い。「四畳半」同様、こちらも締めがとても綺麗で、見終わると清涼感が残る作品です。
この背景だけで見る価値はあるかと。本当に綺麗です。
PAの背景美術が素晴らしいのは今更言うまでもないですが、それよりも何よりも「あーアニメって本来こういう楽しさだったんだよなぁ」と改めて実感する思いです。
くるくる化ける狸・悟りきった顔で喋る蛙・木々に追いかけられる烏天狗・天空での花火船合戦……実写で巨額な予算をつぎ込んでも表現のできない、アニメならではの楽しさです。
ゆゆ式
「ノーイベント・グッドライフ」
数ある日常アニメの中で一番好きな作品です。某アニメに次いで狂信者が多いイメージ。ただ女子高性3人がおしゃべりするだけの、ゆる~い作品なんですけど、なかなかどうして面白い。なんでもない掛け合いが妙に楽しい。
全体的にアニメの質も高いイメージ。作画は終始安定していますし、内容と画の雰囲気もピッタリ合ってます。少し癖のある作品ですがハマったら最後、もうあなたは「ゆゆ式」から抜け出せなくなる。
「お前すごいよ太陽! よく届くよ地球まで! めっちゃ遠いのに!」
ロクに物語らしい物語も無いんだけど、友達同士の掛け合いをしてる内にウケ狙いに走って、ドンドン可笑しな事を言ったりやったりしてしまう、独特の空気とやり過ぎ感が上手く出てます。演出が巧み。
凪のあすから
「海と大地と僕らの御伽話」
人間が海中と陸上に分かれて住む世界を舞台に、7人の少年少女の揺れ動く心情を描く作品。この作品がマイナーかどうかは怪しいところですが、やっぱり前クールで切っちゃった人が多いんじゃないかなあと思って選びました。
声を大にして言いたいんですが、この作品は第2部に入ってからが本番です。
前期から独特の世界観や綺麗な映像など魅力的なんですが、やはり「凪あす」の真骨頂は後期の恋愛を主軸にしたストーリー。片想いだらけの、その「届かない想い」の描き方が素晴らしく、恋愛ものを見たい人にもファンタジーではあるがおすすめしたい作品です。
さゆ推しのさゆ要派です。24話は紛うことなき神回でした。
本筋である「好き」という気持ちですが、直接答えが出るかと思えばけっしてそうではなく、その気持ちは友達、家族、恋した人を大切にするために形は違えど人それぞれ誰にでもあって、葛藤しながら育てて行く物語でした。
この作品は誰かを好きになる心を、より深く純粋にジーンと感じられる所が素晴らしいと思います。
紹介は以上です。